2012年に日本最古の映画会社である日活が100周年を迎えます。数多あるライブラリーの中から、後の100年まで残したい1本として、日活及び川島雄三監督の代表作である『幕末太陽傳』をデジタル修復版として新たに完成させ、12月23日(金・祝)より劇場公開します。
10月1日より開催されたN.Y.映画祭では"Velvet Bullets and Steel Kisses: Celebrating the Nikkatsu Centennia"(ベルベットの銃弾、鋼のキス:日活100周年を祝して)と題された37作品にも及ぶ大々的な特集上映が行われ、本作は長谷部安春監督の『縄張(シマ)はもらった』とともに同特集のオープニングを飾り、「もう一度観たい!」という声も上がるほどの盛況振りでした。この特集上映は今後、ナント三大陸映画祭、シネマテーク・フランセーズと世界を巡回し来年夏に日本に凱旋帰国する予定です。また、本年度のTOKYO FILMeXでは「限定!川島パラダイス♪」と題された『幕末太陽傳』以前の川島雄三監督特集も英字幕付ニュープリントで上映されます。
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<映画『幕末太陽傳 デジタル修復版』作品概要>
時は幕末、文久2(1862)年。品川の地に北の吉原と並び称される岡場所があった
相模屋という遊郭へわらじを脱いだ主人公の佐平次は、勘定を気にする仲間三人
尻目に、呑めや歌えの大尽騒ぎ。実はこの男、懐に一銭も持ち合わせていないの
だが・・・。"居残り"と称して、相模屋で働くことにした佐平次は八面六臂(はちめんろっぴ)の大活躍!
巻き起こる騒動を片っ端から片付けてゆく。自らの身に起こった困難をものともせず
滞在中の高杉晋作らとも交友を結び、乱世を軽やかに渡り歩くのだった。
来る2012年に100周年を迎える日本最古の映画会社である日活。数多あるライブラリーの中から、後の100年まで残したい1本として、日活および川島雄三監督の代表作である本作をデジタル修復する作品に選んだ。撮影当時のスタッフが修復に携わることで、日本映画黄金期の勢いを感じさせる作品として生まれ変わった本作は、50年代のオールスター・キャストが織りなす、笑いあり涙ありの江戸の"粋"な心に触れる作品だ。
古典落語「居残り佐平次」を軸に、「品川心中」「三枚起請」など様々な噺を一本の物語に紡ぎ上げ、完成して54年、日本文化に多大なる影響を齎し続けている。
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出演:フランキー堺、南田洋子、左幸子、石原裕次郎、芦川いづみ
修復監修:橋本文雄、萩原泉 共同事業:東京国立近代美術館フィルムセンター 技術協力:IMAGICA、IMAGICAウェスト、AUDIO MECHANICS
1957年/110分/モノクロ/スタンダード/©日活 配給:日活 www.nikkatsu.com/bakumatsu
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