2012年1月5日木曜日

映画『幕末太陽傳 デジタル修復版』劇場公開記念

2012年に100周年を迎える日本最古の映画会社である日活は、100周年記念事業の一環として、
川島雄三監督の代表作「幕末太陽傳」をデジタル修復版として新たに完成させ、劇場公開いたします。
本作の劇場公開を記念して、映画の舞台である品川宿(現•北品川)にて、映画に登場する落語の
「品川心中」をレパートリーとして持つ品川区在住の落語家、柳家三之助氏をゲストにした落語会が
12月24日に実施されました。

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落語家:柳家三之助
日程:12月24日(土)14:00~15:30
場所:北品川本通り商店会 スペース「楽間らくま」
演目:「品川心中」

■品川文化振興事業団 大越章光さんのお話
映画の舞台となったここ北品川で、自分たちの中でとても身近であった『幕末太陽傳』と一緒に(タイアップ
企画を)出来ることはとても嬉しい。自分の話で言うと、祖父の動く姿を初めて映画で見た。当時、たまたま
居合わせた現場に通りすがりの人で出演していたらしいです。そんなこともあり、とても親しみがある映画です。

■本作の助監督を務めた村川透さんのお話(村川さんは偶然前を通りかかられ、急遽参加して下さいました!)
助監督として最初に行った現場が『幕末太陽傳』だった。そのあとは、今村昌平さんにつくことが多かったが、
今村さんも川島さんもとてもよくしてくれた。

■柳家三之助さんのお話
映画の「品川心中」ではおそめと金造しか出てこない。金造は小沢昭一さんが演じられているが、小沢さんは
先日落語会でもご一緒させて頂き、落語がお好きということで我々とも縁が深い。また、小沢さんだけでなく、
ナレーションをされている加藤武さんは麻布中学の同窓生だし、フランキー堺さんとは俳句の会で一緒だった
ので、何かと縁がある作品です。「居残り佐平次」は落語と本作では話のオチが違うが、佐平次というキャラ
クターのただ明るいだけではない、陰を引きずりながら生きているというのが良い。自分たちが演じる佐平次
とも重なると思う。ラストシーンの「お見立て」は落語では吉原の話です。映画の中では上手く組みかえられ
ていて、パッチワークの上手さは見事です。

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【柳家三之助-プロフィール】
1973年、千葉県銚子市生まれ。1995年に十代目柳家小三治に入門。「品川心中」をレパートリーに持つ落語家。
落語協会所属。2010年、真打に昇進。全国各地で落語会、寄席の出演を精力的に行っている。

【映画『幕末太陽傳 デジタル修復版』】
ここでしか観ることができない、豪華キャストの競演!
半世紀の時を超えて、銀幕に甦る!!

時は幕末、文久2(1862)年。品川の地に北の吉原と並び称される岡場所があった。相模屋という遊郭へわらじ
を脱いだ主人公の佐平次は、勘定を気にする仲間三人を尻目に、呑めや歌えの大尽騒ぎ。実はこの男、懐に一
銭も持ち合わせていないのだが・・・。
"居残り"と称して、相模屋で働くことにした佐平次は八面六臂(はちめんろっぴ)の大活躍! 
巻き起こる騒動を片っ端から片付けてゆく。自らの身に起こった困難をものともせず、滞在中の高杉晋作らとも
交友を結び、乱世を軽やかに渡り歩くのだった。

来る2012年に100周年を迎える日本最古の映画会社である日活。
数多あるライブラリーの中から、後の100年まで残したい1本として、日活および川島雄三監督の代表作である本
作をデジタル修復する作品に選んだ。撮影当時のスタッフが修復に携わることで、日本映画黄金期の勢いを感じ
させる作品として生まれ変わった本作は、50年代のオールスター・キャストが織りなす、笑いあり涙ありの
江戸の"粋"な心に触れる作品だ。古典落語「居残り佐平次」を軸に、「品川心中」「三枚起請」など様々な噺を
一本の物語に紡ぎ上げ、完成して54年、日本文化に多大なる影響を齎し続けている。

出演:フランキー堺、南田洋子、左幸子、石原裕次郎、芦川いづみ、金子信雄、織田政雄、岡田真澄、
植村謙二郎、河野秋武、二谷英明、西村晃、高原駿雄、小林旭、武藤章生、小沢昭一、梅野泰靖、新井麗子、
菅井きん、山岡久乃/殿山泰司/市村俊幸
監督:川島雄三 脚本:川島雄三、田中啓一、今村昌平 撮影:高村倉太郎
照明:大西美津男 美術:中村公彦、千葉一彦 録音:橋本文雄 音楽:黛敏郎

修復監修:橋本文雄、萩原泉 共同事業:東京国立近代美術館フィルムセンター 
技術協力:IMAGICA、IMAGICAウェスト、AUDIO MECHANICS

1957年/110分/モノクロ/スタンダード/(C)日活
配給:日活 www.nikkatsu.com/bakumatsu

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